69 名前: 本当にあった怖い名無し 投稿日: 2006/02/04(土) 10:56:56 ID:dcwvkPcp0
ある夜、安アパートに一人暮らしのOLのA子さんは、
ふと目が醒めた。どちらかと言えば寝つきが良い方で、
一度寝ると朝まで目が醒めない性質なのだが、
その夜はなぜか目が醒めてしまった。
そして何となく違和感を感じる。

何か部屋の中にいるような気配を感じる。
周囲を見た。どうやら気配の正体は、窓際の棚の上の
14型の小さなテレビの付近にいるようだ。
しかもそれはザワザワと沢山の人がいるような気配だ。
もちろん目をやってもそこに人はいない。
ChatGPT Image 2025年4月19日 09_43_12


どうにも嫌な感じが続いていると、テレビの横に
置いてあった小物がコトンと落ちた。
「!?」っと思い、ジッと目をこらして見ていると、
テレビがズズッと動いた。
彼女はむくり半身を起こして見た。
テレビの周りには沢山の人がいた。

身長20センチぐらいの小さな人が10人ぐらい、
必死の表情でテレビを押していた。
彼女は、まだ夢の続きを見ているのかと彼らをジッと見た。
ふと彼らの動きが止まって、彼らも彼女をジッと見た。

そして彼女に自分たちが見られたことを察した彼らは
ボソボソと何事かを話し、合図し、全員で一斉に力を込めて、
窓枠からテレビを外に引きずり落とした。
残った小人たちは、ピョンピョンと窓枠をとび超えて出て行った。

「夢だな…」A子さんはボソリ呟くと再び眠った。
翌朝目覚めると、テレビは無かった。
テレビを置いてあったところには、テレビを引きずった後と、
無数の小さな足跡が残っていた。
窓にはしっかりと鍵もかかっていた。

その後、A子さんの部屋に、テレビは戻ってきていない。





嫌いなら呼ぶなよ